栗駒山から一関市内へ流れる磐井川の侵食によって形成された渓谷美を望む、国の名勝かつ天然記念物。奇岩や深淵、滝などが織り成す自然の造形美が約2km続き、多くの人々を魅了する。穏やかな下流を行くコースとダイナミックな上流方面を進むコースがあるので、好みや気分に合わせて選ぼう。散策のお供には、渓流沿いの茶屋「郭公屋」の空飛ぶ団子「かっこうだんご」をどうぞ。東屋でカゴに代金を入れて木槌で音を鳴らすと、ケーブル伝いに渓流の反対側にあるお店へと引き上げられて団子と茶が入ったカゴが戻ってくるという、ここならではの名物だ。

岩手山を望む、雄大な大地に広がる農場。美しい景観や楽しいアクティビティはもちろん、農場産の食材にこだわった食体験も大きな魅力の一つだ。ガッツリ食べたい人には焼肉やBBQ、軽めに済ませたい場合やいろいろ食べたい人に向けた軽食やスイーツなど、多彩なグルメがずらり。中でも小岩井農場の定番である小岩井牛は、小岩井農場で生まれ育った牛の肉で、ここでしか味わえない希少なお肉。焼肉はハンバーグ、カレーなど、様々なメニューで楽しめる。他にも農場産の生乳を使用した濃厚なソフトクリームなど、農場らしいグルメもおすすめ。

秋田県と岩手県にまたがって位置し、標高1500m前後の高原が続く山岳地帯。およそ100万年前に噴出した複数の火山から成る台地状火山でもある。火山帯や高原という環境特有の神秘的な自然風景が広がるうえに温泉にも恵まれた、まさに天然のオアシスだ。自然を満喫できるトレッキングも素敵だが、車なら「八幡平アスピーテライン」のドライブコースは外せない。アオモリトドマツの樹海や奥羽の山々、清らかな高山植物の群生などといった壮大な景観を車窓から眺める、爽快なドライブを楽しめる。

湯量が豊富で、温泉地としての側面も持つ八幡平。その中でも、1971（昭和46）年、松川地熱発電所の副産物である熱水を利用したことに端を発するのが八幡平温泉郷だ。開湯以来、八幡平周辺の観光拠点として、全国各地から多くの行楽客が足を運ぶ温泉リゾートとして親しまれている。趣深い旅館からペンション、ホテルまで、宿泊施設も充実。四季の景観にも優れており、山々が鮮やかな秋色に染まる紅葉の季節は特に幻想的な光景が広がる。八幡平が織り成す雄大な自然を眺めながらの湯浴みは、至福のひと時。

冬はウィンタースポーツを通じて多くの人々を楽しませるスキー場だが、グリーンシーズンも訪れたくなる魅力がいっぱい。広大なゲレンデを生かした、子どもから大人まで楽しめる多彩なアクティビティに田沢湖を見晴らす絶景を眺めるカフェテラスなど、見どころが満載。中でもイチオシなのは眺望ブランコ「やっほい！ダイブ」だ。田沢湖に身ひとつでダイブするかのような、没入感たっぷりの爽快体験はぜひ味わいたい。大きな空に吸い込まれそうな、ここならではの旅の思い出を全身に刻み込もう。

日本百景にも選ばれている景勝地を遊覧船で周遊しながら、まるで湖畔にゴザを敷いたような平坦な岩場となっている名勝「御座石」や、湖を背景に佇む金色の女性像「たつこ像」などの名所を巡ることができる。田沢湖レストハウス前の白浜からスタートし、「たつこ像」の佇む潟尻を経由して戻ってくるというルート。船内に流れるたつこ姫の伝説を聞きながら、神秘の湖・田沢湖の深い瑠璃色と雄大な山並みの眺望を堪能する約40分間の船旅を楽しもう。

田沢湖のほど近くにある蜂蜜専門店「山のはちみつ屋」。その敷地内にあるのが、ドーム型の屋根が目印の「ピザ工房」。薪を使って石窯で焼き上げるという本格的なナポリピザを、ランチにいただこう。ピザ職人の自家製生地の上には、シェフが厳選した旬の食材がたっぷりとのり、香ばしく焼き上げられている。メニューには定番から季節限定までさまざまあり、何度でも訪れたくなってしまう。「パリッ」「モチッ」としたナポリピザに特有の「コルニチョーネ（ピザのミミ）」には、こだわりの蜂蜜をかけて食べるのが「ピザ工房」流。天候に恵まれれば、秋田駒ヶ岳までを望むことができる。

田沢湖湖畔に佇む神社。江戸時代、秋田藩主・佐竹義隆公が田沢湖を遊覧した際に腰かけて休んだことが名前の由来になったそう。永遠の美を求めて願掛けを重ね、観音様のお告げに従い龍に化身して田沢湖の主になったという「辰子姫伝説」にちなんで、美貌成就の神社としても知られる。鳥居のそばには、一本の木から七種類の木が生えた「七色木」や、辰子が龍に姿を変えるきっかけとなった「潟頭の霊泉」、辰子が自身の姿を映して化粧をしたという「鏡石」などといった名所が点在。田沢湖の瑠璃色と鳥居の朱色とのコントラストが織り成す景観も見どころ。